密度汎関数法
密度汎関数理論に基づいて系のエネルギーや種々の物性を計算する手法全般。密度汎関数理論は、系によらない電子密度の一意な汎関数から系のエネルギーや物性を計算できることを示したHohenberg-Kohnの定理によって理論的基盤を得た。この定理は、N電子系を記述するのに、3N個の変数を有する波動関数に対するシュレディンガー方程式を解く必要はなく、3個の変数を有する電子密度を取り扱えば十分であることを示している。従って、多電子系を記述するための非常に強力な理論であるが、汎関数の形そのものに対する処方箋を与えるものではない。汎関数の良い近似形については現在も盛んに研究が行われている。