量子スピン系の物理量を厳密対角化法によって計算するフリーのプログラム群。Fortranによって書かれており、メインルーチンを書き換えることで簡単に多様な量子スピン系を取り扱うことができる。Lanczos法と逆反復法により固有エネルギー・固有関数が計算できるほか、相関関数の計算や一般の疎エルミート行列の取り扱いも可能。
第一原理計算アプリケーションの計算結果から最局在ワニエ関数(MLWF)を求めるプログラム。Quantum Espresso, abinit, SIESTA, FLEUR, Wien2k, VASPに対応している。MLWFを用いた電子伝導やベリー位相に関連する物性を評価することができる。
大規模粒子シミュレーションのオープンソース可視化アプリケーション。重力多体計算などで出力される2千万〜3千万体程度の大規模な粒子情報を可視化でき、アニメーション作成に関する機能を多く備えている。OpenGLを用いた高速表示を行い、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)での操作が可能。
機械学習のためのオープンソース計算ライブラリ。他の機械学習ライブラリ(TensorFlow,CNTK,Theanoなど)の上部で動作させることができ、比較的短いコードでニューラルネットワークを構築することができる。多くの機械学習・深層学習の手法が実装されており、最先端の手法をすばやく試すことができる。Pythonで記述されている。
人工ニューラルネットワークを用いた原子間ポテンシャルに関連したソフトウェア。第一原理計算のエネルギーと物質の構造データからニューラルネットワークポテンシャルを生成できる。生成したポテンシャルはASEなどの分子動力学・モンテカルロシミュレーションに適用することもできる。
米国立衛生研究所(NIH)の下で2004年より運用され始めた化学物質データベース。小さな分子を主に対象としているが、脂質やペプチドなどの大きな分子のデータも収集されている。構造や物性、毒性などの化合物の性質だけでなく特許や文献情報も含んださまざまな情報を調べることが可能。WebブラウザやPUG REST APIを介したアクセスだけでなくFTPサイトからのデータのダウンロードにも対応している。
分子や固体の電子密度を各原子に帰属するBader解析を行うツール。LinuxとmacOS向けのバイナリ、及びソースコードがGPLライセンスで配布されている。プログラムはfortran90で記述されており、VASPのCHGCARフォーマットおよびGaussian Cubeフォーマットの電子密度データファイルに対応している。
分子動力学計算の入力ファイル作成を支援するアプリケーション。原子位置・ボンド情報の手動入力、タンパク質構造データバンクからのファイル読み込み、グラフィカルユーザーインターフェースを利用したデータ編集などが可能。水素分子付加、データの合成など多様な機能を有し、少ないメモリ上で多数の原子の取り扱うことができる。
スパースモデリングを利用して虚時間Green関数からスペクトル関数を計算するツール。量子モンテカルロ法などを用いて得られたデータから統計誤差の影響を取り除き、安定した解析接続を行う。非負性および総和則を満たしたスペクトル関数が得られる。計算が軽く、手動で調整するパラメーターがないのが特長。