スパースモデリングを利用して虚時間Green関数からスペクトル関数を計算するツール。量子モンテカルロ法などを用いて得られたデータから統計誤差の影響を取り除き、安定した解析接続を行う。非負性および総和則を満たしたスペクトル関数が得られる。計算が軽く、手動で調整するパラメーターがないのが特長。
Libxcは密度汎関数理論で用いる交換相関汎関数を計算するためのライブラリである。容易に移植出来、よくテストされている交換相関汎関数をあらゆるコードで用いることを目的として開発されている。
Libxcでは様々なタイプの汎関数、LDA・GGA・ハイブリッド汎関数・メタGGA、を選択することが出来る。これらの汎関数はある点での密度(GGAの場合はそれに加えて密度勾配、メタGGAの場合はさらに運動エネルギー密度)を与えるとその点でのポテンシャルを返すようになっている。
半経験的量子化学計算アプリケーション。分子動力学計算に力点が置かれており、OpenMP/MPIハイブリッド並列により、大規模計算機クラスターで効率よく並列計算を行うことができる。開発途上であるが、ソースコードはGPLライセンスで公開されている。
液体の統計力学理論に基づいた溶媒中の物質構造解析プログラム。溶質分子周りの溶媒の確率分布を求め、溶媒和自由エネルギーや圧縮率、部分モル容積などの種々の物理量を計算する。大規模並列計算に対応した高速フーリエ変換を実装し、他の手法では予測が難しいタンパク質の分子認識や生体高分子の水和構造などの解析が可能。
一次元強相関電子系の励起ダイナミクスを総合的に解析する強相関格子模型シミュレータ。京コンピュータを始めとする大規模並列計算機に対応した動的密度行列繰り込み群法により、ナノスケールオーダの一次元強相関電子系の励起ダイナミクスについて精密な解析結果を得ることが可能。一次元モット絶縁体をはじめ、スピンパイエルス物質、有機物質等の様々な種類の物質、また電子‐格子相互作用があらわに表れる複雑な系の計算にも対応。
CIF形式の結晶構造のデータファイルから第一原理計算アプリのインプットファイルの結晶構造部分を生成するツール。ABINITやQuantum Espresso、VASPなど様々な第一原理計算コードに対応している。
QDS (Quantum Dynamics Simulator)。分子磁性体の磁化曲線と電子スピン共鳴吸収スペクトルを計算するプログラム。スピン間の磁気相互作用や形状などを入力することで、厳密対角化法と量子マスター方程式・久保公式を組み合わせた計算を行う。動的磁化曲線の計算では散逸の有無を選択可能。
2成分相対論的量子化学理論に基づく電子状態計算パッケージ。重元素を含む化合物の計算に特化した種々の手法・アルゴリズムを実装。基底状態・励起状態のエネルギーから構造最適化、各種分子物性計算が利用可能。金属クラスターのような多数の重原子を含んだ化合物に対して、これまで困難であった高精度かつ効率的な量子化学計算が実行可能である。
オープンアクセスの結晶構造データベースサイト。有機物・無機物・金属有機化合物・鉱物などの結晶構造データを入手することができる。2017年時点でおよそ40万種の物質構造データを公開している。Web上のグラフィカルユーザーインターフェイスで3次元構造を可視化することも可能。
高分子や無機材料などの構造・物性に関する材料データベース。物質・材料研究機構が運営を行っており、材料の結晶構造、種々の物性値、相図などのデータをウェブベースのユーザーインタフェースにより提供している。高分子や無機材料のデータベースの他、状態図や電子構造の計算データベースも提供する。無料であるが、要登録。