材料科学のための包括的オンライン・データベース。3,000種類の物性情報(結晶構造、相図、熱物性データなど)と290,000種の材料データを網羅しており、効率よく情報検索することができる。データ統合やグラフ化、カスタマイズ可能なデータ可視化など、様々な分析ツールも用意されている。
グリーン関数法の一種であるKKR法を用いたオープンソースの第一原理計算アプリケーション。結晶や表面などの系に対して密度汎関数法に基づく電子状態計算・バンド計算を行う。コヒーレントポテンシャル近似(CPA)によって不規則置換合金系を取り扱うことができ、スピン軌道相互作用やノンコリニア磁性の取り扱いも可能。
平面波基底と擬ポテンシャルを用いた第一原理分子動力学計算プログラム。広範な物理系に対して電子状態計算および分子動力学計算を行うが、Van der Waals力の計算が可能であり、固液界面や化学反応などへの応用に適する。物質の電子状態を解析するだけでなく、界面や液中での反応経路や活性化障壁を求める事ができる。
原子スケールの磁性をモデル化するために設計されたJuliaパッケージであるSunny.jlでは、平衡および非平衡状態における磁気現象を微視的モデルからシミュレーションできる。動的スピン構造因子の計算を容易にし、中性子散乱やX線測定などの実験データと直接比較することが可能。また、Landau-Lifshitzスピンダイナミクスを拡張してスピンをSU(N)コヒーレント状態として扱うこともでき、強い単一イオン異方性を持つ材料のモデル化に有用である。さらに、平衡および非平衡状態のスピン配置をサンプリングするための強力なモンテカルロアルゴリズムを提供されており、幅広い物理現象の研究に適用できる。
Quantum ESPRESSOによる第一原理計算の結果を用いて、超伝導ギャップを評価するオープンソースアプリケーション。第一原理計算によって、電子格子相互作用と遮蔽クーロン相互作用の大きさを評価し、ギャップ方程式を自己無撞着に解くことで超伝導ギャップを評価する。準粒子状態密度や超音波吸収係数なども計算可。
第一原理計算アプリケーションxTAPPの入力支援・可視化を行うツール。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を利用して、xTAPPの入力ファイルを作成でき、出力ファイルから波動関数・電子密度・ポテンシャルなどを3次元的に可視化することができる。
原子間の磁気的有効相互作用(交換相互作用やジャロシンスキー・守谷相互作用)を、ワーニエ関数やLCAO計算に基づく第一原理ハミルトニアンから自動計算するためのpythonパッケージ。Wannier90やSiesta, OpenMXで計算されるハミルトニアンを利用することができる。Vampireなどの磁気構造シミュレーターの入力ファイルも生成できる。
Transcorrelated(TC)法を用いた第一原理計算のためのオープンソースソフトウェア。Jastrow相関因子による電子相関をTC法に基づいて取り込んだ電子状態計算を行える。Quantum ESPRESSOで得られた電子状態を初期状態に設定することも可能。
テンソルネットワーク法、特にPEPS 波動関数状態と角転送行列くりこみ群法を用いた、二次元量子格子模型の基底状態ソルバー。
mptensor ライブラリを用いることでテンソル演算部分をハイブリッド並列化しており、大規模並列計算に対応している。
テンソルネットワーク法を用いて強相関量子系のシミュレーションを行う数値計算ライブラリ。初心者にとっての読みやすさ・使いやすさと、上級者にとってのアルゴリズムの強力さ・高速さの両立を目標としている。主に、DMRG などの1次元・2次元系における MPS アルゴリズムや、TEBD などを用いた時間発展シミュレーションが可能である。