液体の統計力学理論に基づいた溶媒中の物質構造解析プログラム。溶質分子周りの溶媒の確率分布を求め、溶媒和自由エネルギーや圧縮率、部分モル容積などの種々の物理量を計算する。大規模並列計算に対応した高速フーリエ変換を実装し、他の手法では予測が難しいタンパク質の分子認識や生体高分子の水和構造などの解析が可能。
peps-torch は2次元格子上の量子モデル計算のための python ライブラリである.バウンダリの無い(つまり無限系の)テンソルネットワーク状態(iPEPS)を変分波動関数とした変分法が使われているので,基底状態波動関数がiPEPS を構成する要素テンソルの形で得られる.エネルギーの評価には角転送行列法(CTM)が用いられ,pytorch を介した自動微分によってその最小化が行われる.可換な対称性を保ったままテンソルを操作するための関数/クラスが用意されている.一般の格子やモデルを標準でサポートしていないが,多くの計算実行例がついているので,直接サポートされていない格子やモデルについては,実行例を参考にユーザが比較的容易にソースコードを改変できるようになっている.pytorch がインストールされていることが必要である.
分子モデリング・可視化のためのアプリケーション。TINKER, MSMS, Firefly, GAMESS, MOPAC, Gaussianなどのアプリと連携しており、特にGAMESSによるFMO計算の可視化には必要不可欠なアプリである。グラフィカルユーザーインターフェースによる各種入力ファイルの作成、基準振動の動画表示、遷移状態近傍のエネルギー・構造の可視化などが可能。
マキシマムエントロピー法を用いて多体のグリーン関数の解析接続を行なうツール。虚軸上のグリーン関数のデータから実軸上のグリーン関数を求めることができる。様々なタイプのグリーン関数(ボゾン、フェルミオン、異常グリーン関数など)に対応している。
Windows, Linux, Mac OS Xで動作する結晶構造ならびにグリッドデータの可視化ソフト。30通りの構造データフォーマット、17通りの3次元グリッドデータフォーマットの入力に対応すると共に、13通りの構造データフォーマット、6通りのグリッドデータフォーマットの出力に対応する。非商用の用途には無料でバイナリ配布されている。
Pythonで書かれた電子状態計算プラットフォーム。ユーザーは平均場だけでなく、GW法や結合クラスター法、配置間相互作用法などのポスト平均場を用いたシミュレーションを実行することが可能。BLOCKやLibxcなどの他のソフトウェアへのインターフェイスも提供されている。
原子間の磁気的有効相互作用(交換相互作用やジャロシンスキー・守谷相互作用)を、ワーニエ関数やLCAO計算に基づく第一原理ハミルトニアンから自動計算するためのpythonパッケージ。Wannier90やSiesta, OpenMXで計算されるハミルトニアンを利用することができる。Vampireなどの磁気構造シミュレーターの入力ファイルも生成できる。
文献から化学物質の情報を自動抽出するPythonツール。英語で書かれた論文などから自然言語処理アルゴリズムに基づき、物質名とそれに関連した融点やスペクトルなどの物性情報を抽出できる。
QDS (Quantum Dynamics Simulator)。分子磁性体の磁化曲線と電子スピン共鳴吸収スペクトルを計算するプログラム。スピン間の磁気相互作用や形状などを入力することで、厳密対角化法と量子マスター方程式・久保公式を組み合わせた計算を行う。動的磁化曲線の計算では散逸の有無を選択可能。
2成分相対論的量子化学理論に基づく電子状態計算パッケージ。重元素を含む化合物の計算に特化した種々の手法・アルゴリズムを実装。基底状態・励起状態のエネルギーから構造最適化、各種分子物性計算が利用可能。金属クラスターのような多数の重原子を含んだ化合物に対して、これまで困難であった高精度かつ効率的な量子化学計算が実行可能である。