動的平均場近似
強相関量子格子模型を解く際に、空間相関を無視するものの虚時間方向の相関(動的相関)を精度良く取り込む手法。空間相関が無視できる無限次元、またはそれと等価なベーテ格子などで厳密な計算手法となっている。この手法では、元の格子模型を中心サイト(不純物)と周辺サイト(有効媒質)とに分けて、有効媒質中の不純物問題(アンダーソン模型)に焼き直す。この不純物問題を、有効媒質のグリーン関数・自己エネルギーが元の格子模型のグリーン関数・自己エネルギーに等しいとする条件(自己無撞着方程式)のもとで解くことで、元の格子模型のグリーン関数を含む様々な物理量を求めることができる。不純物問題を解くために厳密対角化、数値繰り込み群法、量子モンテカルロ法などが用いられている。空間相関を取り込むための拡張が盛んに行われている。