コヒーレントポテンシャル近似(CPA)

不規則系を取り扱う代表的な近似理論。乱れのある系や合金系などの不規則系の電子状態計算では、完全結晶を前提とするバンド理論による記述が難しくなるが、CPA近似では原子組成の不規則性の影響を1サイト近似の範囲内で自己完結的に取り扱うことで、現実の合金系の性質を定量的に記述することに成功している。第一原理計算手法の一つであるKKR法に組み込まれて不規則系の電子状態計算に利用されるなど、固体物理学のさまざまな問題に活用されている。

関連ソフトウェア