全電子計算法に基づくオープンソースの第一原理計算アプリケーション。周期表のほぼ全ての原子について密度汎関数法による高精度な電子状態計算を行うことができる。LDA+U法、スピン軌道相互作用・ノンコリニアー磁性の取り扱い、GW近似による計算、 cRPA法による有効模型構築にも対応している。
オープンソースの大規模並列量子化学計算ソフトウェア。ナノサイズ分子のエネルギー及び最適化構造を、分割せずにまるごと計算することが可能。利用できる環境は「京」コンピュータからPCまでで、シンプルなインプット、実行方法が特徴。さらに、頻繁に用いられるルーチンを容易に抜き出せるプログラム構造になっている。
ABINIT-MPは、フラグメント分子軌道(FMO)計算を高速に行えるソフトウェアです。FMOエネルギー計算では、小規模のサーバからHPCIスパコンまで対応しており(Flat MPIとOpenMP/MPI混成)、詳細な相互作用解析が可能です。特に、「富岳」などのA64FX系スパコン上では、Ver. 2 Rev. 4はVer. 1 Rev. 22より2次摂動(MP2)のFMO計算で3割程高速化されており、1万フラグメントの超大規模系の扱いもできます。
非経験的量子化学計算を行う有償のアプリケーション。RI近似の導入により電子状態計算が高速化されており、基底状態だけではなく励起状態をfull RPA、TDDFT、CIS(D)、CC2、ADC(2)など様々な精度の方法論により計算できる。赤外分光、可視・紫外分光、ラマン分光、円二色性スペクトルなどの分光データの評価が可能。
Pythonで書かれた電子状態計算プラットフォーム。ユーザーは平均場だけでなく、GW法や結合クラスター法、配置間相互作用法などのポスト平均場を用いたシミュレーションを実行することが可能。BLOCKやLibxcなどの他のソフトウェアへのインターフェイスも提供されている。
励起状態や時間発展に重点が置かれたオープンソースの汎用量子化学計算アプリケーション。時間依存密度汎関数法による励起状態計算や、QM/MM法による計算が行える。超並列計算に対応しており、数万プロセス程度の並列計算を効率よく実行できる。相対論効果の取り扱いやガウシアン基底/平面波基底の選択が可能。
NDDO (neglect of diatomic differential overlap) 近似に基づいたオープンソースの半経験的量子化学計算アプリケーション。分子や結晶などの幅広い系に対して、分子軌道や力場のほか、振動スペクトル、熱力学量(生成熱など)、同位体置換効果、力定数などの諸量を計算できる。ラジカルやイオンも取り扱い可能。
強束縛近似に基づいた電子状態計算ならびに分子動力学計算を行うアプリケーション。クリロフ部分空間法などの手法により、多くの原子を含む大規模な物理系に対してオーダーN電子状態計算を行う。MPI/openMPハイブリッド並列により超並列計算が可能で、京コンピュータ上で1000万個オーダーの原子を計算した実績を有する。
非経験的量子化学計算を行うアプリケーション。ハートリー-フォック法、密度汎関数理論、多体摂動論、配位間相互作用理論などを用いた分子の電子状態計算が可能。イギリス国内でのアカデミック利用のみ無償で、そのほかは有償。歴史的にGAMESS-USと共通のコアプログラムを有するが、それ以降に発展した機能は異なる。
非経験的量子化学計算を行う有償のアプリケーション。密度汎関数理論、 ハー トリー-フォック法、MP2法による量子化学計算を高速で行う。分子の構造最適化、スペクトル解析、酸解離定数などを評価でき、TDDFT法・CIS法を用いた励起状態計算も可能。同じ開発元による可視化アプリケーションMaestroとの親和性が高い。