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HΦ

  • 公開度:3 ★★★
  • ドキュメント充実度:3 ★★★

並列計算機に対応した数値厳密対角化法による有効模型ソルバーパッケージ。広汎な多体量子系の有効模型(多軌道ハバード模型、ハイゼンベルグ模型、近藤格子模型など)の基底状態及び低励起状態の波動関数を並列計算によって求める。ランチョス法による基底状態計算、熱的純粋量子状態を利用した比熱・帯磁率の温度依存性計算が可能。さらに、シフト型クリロフ部分空間ライブラリKωを用いて動的グリーン関数の計算が可能である。ver. 3.0からは実時間発展の機能も追加された。

HPhiを使った有限温度計算 その2(cTPQ)
Last Update:2023/03/16
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物性研高度化プロジェクト オンキャンパスジョブ メンバー (D1)

はじめに

前回は、ミクロカノニカル分布に基づいた (micro-canonical Thermal Pure Quantum state, mTPQ)に基づいたKitaev模型の有限温度の計算を行いました。 HPhiでは、ミクロカノニカル分布だけではなく、カノニカル分布での有限温度の計算をすることができます。今回は、canonical Thermal Pure Quantum state (cTPQ)に基づいた1D Heisenberg模型の有限温度の計算を行います。mTPQと比較した時に、cTPQは低温領域の比熱を調べることは得意という特徴があります。

まずは、チュートリアルからサンプルファイルを用意します。

Git clone https://isspns-gitlab.issp.u-tokyo.ac.jp/hphi-dev/hphi-gallery.git
cd /hphi-gallery-main/data/tutorial/1_zero_temperature/1.6

HPhi version 3.5.1では、cTPQはエキスパートモードでの計算になりますが、入力データを簡単に用意するファイルが用意されています。以下では、周期境界条件、L=12の場合のinput.txt, pair.txtの例を示します。

(input.txt)
Ns 12
exct 2
(pair.txt)
0 1 x x 1
0 1 y y 1
0 1 z z 1
1 2 x x 1
1 2 y y 1
1 2 z z 1
~~~~~~~~~~
11 0 x x 1
11 0 y y 1
11 0 z z 1

入力ファイルが出来次第、以下のpythonファイルを実行します。

python MakeDef.py

続いて、計算方法の指定をします。cTPQの場合、\(S_{z}\)を保存する必要があるため, CalcModel: Spin, CalcType: cTPQで指定します。

(calcmod_tpq.def),
#CalcType = 0:Lanczos, 1:TPQCalc, 2:FullDiag, 3:CG, 4:Time-evolution
#CalcModel = 0:Hubbard, 1:Spin, 2:Kondo, 3:HubbardGC, 4:SpinGC, 5:KondoGC
#Restart = 0:None, 1:Save, 2:Restart&Save, 3:Restart
#CalcSpec = 0:None, 1:Normal, 2:No H*Phi, 3:Save, 4:Restart, 5:Restart&Save
CalcType 5
CalcModel 1
ReStart 0
CalcSpec 0
CalcEigenVec 0
InitialVecType 0
InputEigenVec 0
OutputEigenVec 0

計算で使用するパラメータを指定します。

(modpara.def)
--------------------
Model_Parameters 0
--------------------
HPhi_Cal_Parameters
--------------------
CDataFileHead zvo
CParaFileHead zqp
--------------------
Nsite 12
2Sz 0
Lanczos_max 2000
initial_iv -1
exct 8
LanczosEps 14
LanczosTarget 2
LargeValue 50
NumAve 10
ExpecInterval 20

全ての編集が終わったら、以下のコマンドで実行することでcTPQの計算ができます。大体、計算が終わるのは4~5分でしょうか。

[PathToHPhi] -e namelist_tpq.def

続いて、後処理の平均を取るスクリプトは以下になります。

sh tutorial/2_finite_temperature/2.1/Aft_cTPQ.sh

このスクリプトは平均値とエラーをブートストラップ法で推定することができます。比較のために、厳密対角化による1D Heisenberg模型の比熱も計算しておきます。

[PathToHPhi] -s tutorial/2_finite_temperature/2.1/stan1.in
python Finite.py

例えば、Gnuplotを使うと

Gnuplot
$se log x
$se colors classic
$se xlabel "T/J"
$se ylabel "C"
$plot "BS_MaxBS5.dat" u 1:4:5 w e lt 1 ps 1 pt 6 ,"FullDiag.dat" u 1:3 w l

cTPQと厳密対角化の結果が大体一致していることが確認できました。また、NumAveを上げることでエラーバーを小さくできます。今回紹介した方法で有限温度のKitaev模型をcTPQで計算することができます。

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