第11回 CCMS(柏)ハンズオン: ecalj講習会
開催概要
日程: 平成28年2月22日(月)10:30~16:30
会場: 東京大学物性研究所 6F A612号室
受講人数: 5名程度(先着順)
講師: 小谷岳生(鳥取大)、榊原寛史(鳥取大)
受講料: 無料(ただし旅費及び宿泊費等は本人負担)
主催: 計算物質科学イニシアティブ (CMSI)
共催: 大阪大学ナノサイエンスデザイン教育研究センター
開催趣旨
ecaljは,githubで公開している汎用的な第一原理電子状態計算パッケージである. APWとMTOという二種の増強基底を用いる独自の方法を基軸としており, LDAやLDA+Uレベルでの構造緩和など(格子緩和は直接には不可), おおむねひと通りの計算は可能になっている. 特筆すべきは,GW法(小谷の開発したQSGW法)を,かなり容易に実行することが 可能な点であり,他のパッケージにない優位性がある. また誘電関数計算,局在ワニエ関数法, cRPAなども実装済みである.自動インストーラに加えて, 利用上の工夫をしており,たとえば,以下の文献[1]にあるような計算 は比較的容易に再現可能である. QSGWでは,計算量が膨大になる.大雑把には単位セルあたり 10原子程度までの計算(簡単な原子種を含む系なら20原子程度まで) が24コアのマシンで数日で結果を得るのに可能な範囲である.
受講対象者
Linuxのコマンドライン上での操作,Editorが使える方
ecaljを現実の仕事や研究に使うことを検討してみたい方
私どもとの共同研究を行える可能性のある理論家の方
事前準備
実習のためにネットワークに接続できるノートパソコン(Mac, Linux, Windowsなど)を ご持参ください。計算を実行するにはLinuxやLinux上でのエディター等の知識が 必要となります。Linux等の講義は行いませんので、事前の自習をお願い致します。 OpenMXの実習計算は東大物性研に設置されたクラスター計算機を用いて行います。 ご持参のノートパソコンからクラスター計算機にリモートログインし、計算を実行します。
以下の文献にざっと目を通していただけるとありがたいです.
http://arxiv.org/abs/1512.06930
https://github.com/tkotani/ecalj/blob/master/Document/cmdworkshop2015sep.pdf
可能であれば, https://github.com/tkotani/ecalj/#ecalj-package に目を通して,自身のノートパソコンなどで,Si,GaAsなどの簡単な系でのLDA計算までぐらいは予習として行っておいてもらえるとありがたいです.
具体的にこういうことをやってみたい(できるかどうか知りたい)というプランをお持ちください.