MateriAppsで第一原理計算のアプリをどう探したらいいですか?

MateriAppsでは,計算手法,対象となる物質,興味のある現象・物理量などの視点から「キーワード」が整理さ れており,各々のアプリには関連するキーワードがタグ付 けられています。これにより,ユーザは「やりたいこと」に 合ったアプリを素早く検索できるようになっています。ここ、では第一原理計算 に関連するアプリをどのように探せばよいかを簡単に説明します。

まず,MateriApps のトップページ画面  から「ア プリ検索」タブをクリックすると,アプリ検索画面がでてきます。 アプリ検索画面では,「カテゴリー」という緑の囲みが表示 されます。 が,ここで物質科学シミュレーショ ンが大まかにカテゴリー分けされています。例えば、第一原理計算を 行うアプリは「電子状態計算(固体物理分野)」のカテゴ リーに含まれるほか、入力データの準備・結果の可視化な どを行うアプリが「可視化・モデリング」カテゴリーに, データ変換や物理量計算の後処理を行うアプリが「データ 解析・補助ツール」カテゴリーに入れられています。
試しに「電子状態計算(固体物理分野)」のカテゴリー を選択して,アプリ検索ボタンを押してみると,2018 年 3月時点で 53件のアプリがヒットします。アプリ名をクリッ クすると,アプリの情報が表示されます。すべ てのアプリには 150 字程度の簡単な紹介文が記載されています。また開発者から情報提供があるアプリについては、詳細な情報も掲載されている。

さらにアプリを絞り込みたいときは,アプリ検索画面に もどり,「カテゴリー」の下にある「計算手法・アルゴリ ズムで絞り込む」をクリックします。すると,あるような手法一覧がでてきますので、手法にチェックを入 れて検索ボタンを押すことで,アプリを絞り込むことができます。第一原理計算に関連する手法としては,「全電子計算法」、「擬ポテンシャル法」などのキーワードがありますが、これらのキーワード は第一原理計算アプリを選ぶ上で非常に重要です。第一 原理計算では「ある有効ポテンシャル中の 1 電子シュレー ディンガー方程式 (コーン・シャム方程式)」を解いて物理 量を求めますが、アプリによってコーン・シャム方程式の解法や用いる近似が違っており、それによって計算の得意・ 不得意や、物理量の精度・計算コストなどが決まるからです。これらのキーワードを選ぶことによって第一原理計算ソフトウェアを効率よく探すことができます。キーワードの詳細については、キーワード解説またコンシェルジュの他の記事を参考にしてください。