OCTA/SUSHI を用いたソフトマテリアルのスピノーダル分解シミュレーション
SUSHIは高分子溶液や高分子ブレンドのような異種のソフトマテリアルを混合した系における相分離界面や相分離構造をシミュレートできます。ソフトマテリアルは相分離するのが一般的ですが、SUSHIで簡易に相分離構造(マクロ・ミクロ)を予想することが可能です。
主な機能は、相分離構造の構造最適化と相分離の動力学計算です。相分離構造以外では、高分子鎖の固体壁への吸着・枯渇・グラフト等の影響も調べることができます。高分子の密度汎関数法を利用するので、系の自由エネルギーが得られ構造の安定性の評価も可能です。密度汎関数法としてはSCF(Self-Consistent Field)法やRPA(Random Phase Approximation)が利用できます。数値解析的には有限差分法を利用します。メッシュとしては規則格子座標(汎用)、1次元球座標(ミセル用)、2次元円筒座標(ベシクル用)が利用可能です。OCTA/GOURMETをユーザーインターフェースとして利用するので、シミュレーションの実行と可視化が容易です。SUSHIで得た構造に対してビーズ・スプリングモデルをOTCA/COGNAC用に発生させ粗視化MD用に発展させる連携機能をOCTAシステムは備えています。
SUSHIは一般的なPC(Windows,Linux)以外に、GPGPU搭載機やスパコンで利用できます。大規模MPI並列計算に対応しております。
SUSHIの事例紹介1:SCFとRPAのハイブリッド法によるスピノーダル分解の計算結果
A/Bブレンドのスピノーダル分解をSCFとRPAのハイブリッド法でアニメとしたものです。
SUSHIの事例紹介2:ジブロック・コポリマーが形成するGyroid構造
ジブロック・コポリマーが形成するGyroid構造の等値面を表示したものです。