SALMONのsekirei(物性研スパコン)でのコンパイル・使用例
Last Update:2021/12/09
コンパイル方法:
ここでは、SALMONの物性研スパコンsystem Bへのインストール方法について紹介します。
まず、sekirei上にSALMONのレポジトリをcloneします。
git clone https://github.com/SALMON-TDDFT/SALMON.git
次に、コンパイル環境を整えるために、以下のコマンドを打ちます。
source /home/issp/materiapps/tool/env.sh
module load intel intel-mpi intel-mkl
これで準備が終わりました。最後に、cmakeを利用してmakefileを生成してコンパイルを行います。
ターミナル上で以下のコマンドを順に打ってください。
mkdir build
cd build
python ../configure.py –prefix=../ –arch=intel-avx2
make
無事にコンパイルが終了すると、buildフォルダ内に“salmon.cpu” という実行ファイルができます。
以上で、system B上でSALMONを使う準備が完了しました。
実行例:
SALMONのレポジトリ下にサンプルがいくつか置いてあります。詳しい解説に関しては
公式サイトを参考にしてください。ここでは例として、”シリコン結晶の誘電関数”の練習問題を
system B上で実行してみます。実行に必要なファイルは
examples/bulk_Si
にあります。
計算の実行
まず、実行のために必要なジョブスクリプト(sekirei_job.sh)を用意します。
以下のような内容のファイルを作成してください。
#!/bin/sh
#QSUB -queue i18cpu
#QSUB -node 18
#QSUB -mpi 36
#QSUB -omp 12
#QSUB -place pack
#QSUB -over false
#PBS -l walltime=30:00
#PBS -N ex_bulk_Sicd $PBS_O_WORKDIR
. /etc/profile.d/modules.sh
module load intel intel-mpi intel-mklmpijob ../../build/salmon.cpu < Si_gs_rt_response.inp > fileout.out
続いて、以下のコマンドを実行して計算を行います。
qsub ./sekirei_job.sh
上述のジョブスクリプトを使うと、約10秒ほどで計算が終了します。
実行結果
実行ディレクトリ直下に基底状態や実時間、誘電関数などの情報が出力されます。
以下に、出力ファイルの一つである”Si_lr.dat”内のデータを使ってz方向の伝導度と誘電関数の結果をプロットしています。
今回のシミュレーションではz方向に撃力を加えているので、z成分の値のみが有意な値を持っています。
出力ファイルの解説は公式サイトで説明されています。